ゾルゲンスマ投与
1年後の今

SMAっ子ゾルゲンスマ投与1年後エピソード
ゾルゲンスマを投与したSMAっ子の1年後の様子をお聞きしました。
​※エピソードはあくまで個人の体験・所感です。

投与月齢:0歳0ヶ月(生後17日)
 

SMA1型 SMN2コピー 

生後17日目で治療し、現在2歳9か月となりました。 

上の子が同じくSMA1型のため出生前診断を行い、出産前から準備を始めることができました。 

 

生後数カ月は上の子の時を思い出し、朝起きて呼吸が止まっていたらどうしようと何度も夜間に起きて呼吸状態を確認していました。 

しかし順調に体重も増え、1つずつ運動発達を獲得していくにつれ常に命の心配をすることもなくなりました。 

「常に命の心配をしなくていい」 

これは私にとってとても大きな治療効果といえます。 

 

上の子は7か月で確定診断がつき、1歳5か月でスピンラザ治療を始めました。 

現在常時人工呼吸管理、胃瘻等様々な医療的ケアを必要とし、常に誰かがそばにいます。 

トイレに行く時もアラーム音を気にする生活です。 

 

今、下の子の「ケガの心配」をできる事がとても凄いことだと感じています。 

発達はゆっくりではありますが、生活の中でもリハビリをがんばり「いっちに」とこけずに歩ける距離が伸びてきました。

階段の上り下りもできるようになり、好きなものを好きなだけ食べています。 

大きい声で泣く事も、いたずらもとても愛おしく感じます。 

 

これは早期に発見し、早期に治療できたからだと断言できます。 

そして治療後のリハビリの大切さも実感しています。 

これからの成長がとても楽しみです。 

 

投与月齢:0歳3ヶ月

 

投与時月齢:0歳3ヶ月

現在   :1歳6ヶ月

 

~患児~

1型 SMNコピー数…3コピー

 

~治療経過~

スピンラザ→生後9日目(その後4回の負荷投与済)

ゾルゲンスマ→0歳3ヶ月

 

~運動発達経過~

0歳3ヶ月で投与

    ↓

5ヶ月…寝返り・お座り

    ↓

8ヶ月…膝立ち・ハイハイ・伝え歩き

    ↓

11ヶ月…歩行獲得

 

~患児の様子~

運動・心理ともに順調に発達。食事面に関しても順調にステップアップしました。

体力もあり、風邪をひいても重症化せず、鼻水は出るが、食欲もあり元気。といった感じです。

 

~所感~

1年を振り返り、SMAの子供しか育てたことのない私は、毎日が驚きと感動の連続でした。発達が退行せず、とても力強い。教えていないのに寝返りやお座り。気づけばつかまり立ちとどんどん出来ることが増えていきました。

食べることに関しても、スムーズに離乳食を進めることが出来、今は私たちと同じように食を楽しんでいます。

今年4月からは保育園に通い、園生活を満喫しているようです。

今後も気を抜かず万が一に際の異変に気付けるよう、しっかりと成長を見守りたいと思います。

また、この様な気持ちになれているのも上の子もSMAだったから。そして、妊娠中から準備ができたからだと思います。

投与後の経過を文字に起こすとたった数十文字ですが、2人を育てながら、治療開始時期でこんなにも症状に差が出るのかと日々痛感し、また早期診断・早期治療の重要性を強く実感しています。

 
 

投与時月齢:0歳6ヶ月

 

<ゾルゲンスマ投与から1年経って>

 Ⅰ型、SMN2コピー

 スピンラザ :生後2か月から計4回

 ゾルゲンスマ:生後6か月

生後1ヶ月で低緊張と指摘され、都立病院で検査、入院を経て1ヶ月半でSMAと診断されました。当初、呼吸状態があまり良くなく、症状が悪化する可能性があるとの判断でスピンラザを打つことになりました(生後2か月)。

その後、生後6か月でゾルゲンスマを投与しました。発熱、肝機能数値の上昇などありましたが、1ヵ月半後にはプレドニンを飲むのを終了することができました。

投与後、ミルクの飲みが悪くなったことを心配したり、プレドニンを飲んだ後の吐き戻しがひどかったり(苦い薬だそうで、本人もつらかったと思います。)、カルタヘナ法に基づき、洋服の洗濯やひどい物は処分したりと毎日大変でした。

<離乳食>

投与から1ヵ月で、主治医から離乳食開始の許可が出ました。(生後7ヵ月)。これは本当に慎重に進め、初期から中期、後期と次のステップへの移行は3ヵ月以上かけて、少しでも飲み込みにくそうにしていたら、刻み方などを変えるなどして進めました。約1年かけて現在完了期です。今はスプーンご飯を乗せると自分で口まで運んで食べます。徐々に私達が食べているものを一緒に食べられるようになり、一緒に食卓を囲める喜びを感じています。

<運動機能>

 投与から2ヵ月後に週1でリハビリを開始しました。しかし、なかなか首が座らず、すぐに目に見える効果が出なかったため、とてもやきもきしました。薬への期待が大きすぎたのかもしれません。主治医からも即効性のある薬ではない、じわじわと効いてくると言われていました。頭ではわかっていてもとてももどかしかった時期です。

 投与から3、4ヵ月経った頃、首がしっかりして、数秒であればお座りも支え無しでできるようになりました。そこからはいろいろなことができるようになりました。太鼓のおもちゃをたたいたり、ボタンを押したり、最近では寝返りを打てるようになりました。まだゆっくりではありますが、薬やリハビリの効果をしっかり感じられます。何か新しいことが1つできた時の喜びがとても大きいです。

<最後に>

 当初、ゾルゲンスマに期待し過ぎていたこともあり、とてももどかしい時期がありましたが、振り返ると本当にゆっくりではありますができることが増えたと思います。リハビリには通っていますが、体が固まらないように毎日家で関節などを動かしてあげ、いざ自分で動けるようになった時に体が固まっていたという事だけは避けたいと思いです。

今年4月から保育園に通い始めました。お友達からの刺激とゾルゲンスマの効果でさらに多くのことができるようになり、たくさんの経験ができればいいなと思います。

 

投与時月齢:0歳9ヶ月

1型 SMN2コピー

スピンラザ 生後2か月から4回投与

ゾルゲンスマ 生後9ヶ月

 

生後2ヶ月でSMAと診断され、スピンラザでの治療を開始し、ゾルゲンスマ発売直後にゾルゲンスマでの治療を行いました。

 

〈副作用について〉

  投与直後は発熱や肝機能数値の上昇がありましたが、投与後2ヶ月を迎える頃には落ち着き、ステロイドの服用も終えることができました。投与後1年経過しましたが、副作用の症状はありません。

 

〈医療ケアについて〉

  生後3ヶ月から医療ケア(吸引・経鼻経管栄養・在宅酸素・NPPV(夜間のみ)・カフアシスト)を導入しており、現在も継続しています。現在呼吸状態は安定しておりますが、NPPV・カフアシストは、進行抑制と肺のリハビリを目的として継続しています。

 

〈運動発達について〉

投与3ヶ月後の1歳頃からリハビリを始め、現在は週1回のペースでリハビリを利用しています。人見知りが強く思うようにリハビリが出来ない日が長く続きましたが、少しずつ慣れてきて身体を動かす事が楽しくなってきているようです。

投与1年後には、支え無しで30秒程お座りが出来るようになりました。

腕は抜けませんが、寝返りもスムーズに出来るようになり、眠っていて痰が上がってきた時など寝返りをして、自分で調整をしており成長を感じています。

 

〈食事について〉

経口摂取と経鼻経管栄養を併用しておりましたが、投与前に飲み込む力が弱くなり、投与の入院をきっかけに経口摂取を拒むようになりました。投与3ヶ月後(1歳)から飲水の練習を始め、2歳を迎える現在は経鼻経管栄養をメインにして中期食の練習をしております。運動発達の様子を見ながら、食事形態ついては慎重に進めています。

 

〈検査関係について〉

投与1年後の運動神経伝達検査、針筋電図では正常化している箇所が見られ、治療とリハビリの効果を検査結果からも感じております。一方で、1歳を過ぎた頃から側弯の症状があり、今後の心配事のひとつとなっています。

 

〈最後に〉

投与から1年が経過し、ゆっくりではありますが心も身体も成長していると思います。

不安になることもありますが、診断から投与まで入退院を繰り返していたこともあり、家で毎日元気に過ごしている事がとても嬉しく、それが何よりの効果だと感じ、支えてくださっている皆様に感謝しています。

この経験が治療をご検討されているご家族のお役に立てれば幸いです。

 

投与時月齢:0歳10ヶ月

 

確定診断:2ヶ月
ゾルゲンスマ投与:10ヶ月
現在:2歳

1ヶ月検診で低緊張を指摘されすぐに大学病院で検査をしました。
その時の先生がSMAの可能性を考えて比較的早い段階で遺伝子検査を提案してくれたおかげで生後2ヶ月で診断がつきスピンラザでの治療を始めることができました。
しかし、治療を進める中で少し手の動きは良くなっていたものの呼吸や嚥下の悪化は止まらずに経管栄養とBiPAPを使用することになりました。

ゾルゲンスマは副作用が気になりましたが、そんな状況が少しでも改善すればと思い投与を決めました。
ありがたいことに副作用は一時的に数値が上がったり嘔吐があったくらいでほとんど出ることなく、今は1年が経ち効果の大きさに驚いています。
その効果を実感しています

息子の場合この3点が大きく改善しました。

・呼吸の改善
以前は24時間ほぼBiPAPを付けていましたが今は寝る時とリハビリ等で疲れた時に使用するのみになりました。
呼吸が安定したことで無駄なエネルギーを消費しなくなったのか体重も順調に増えるようになりました。

・嚥下の改善
以前は食べるどころか自分の分泌物でゼロゼロしてしまい吸引機が手放せませんでした。
しかし今は1日数回使用する程度になり、離乳食のチャレンジも始められるまでになりました。

・体幹がしっかりした
投与前は首も座っていませんでしたが今は体を起こしてあげると支えなしで座れるようになりました。
診断がついた頃はどこを見ても1型は支えなしで座位不可と書かれていたので1人で座っている姿を見た時は信じられないほど嬉しかったです。
また座れるようになったことで遊びの幅が広がり、情緒面の成長も出てきたように思います。

ゾルゲンスマを投与してからの1年は今までと比べ物にならないくらい目に見えて変化があり本当に治療をして良かったと思います。
またこの1年の変化を通して、病気の進行への不安より子供の成長を楽しみに思える気持ちの方が大きくなりました。家族で前を向いて過ごせるようになったことが何よりの効果だと感じています。

この経験が治療をご検討されているご家族のお役に立てば幸いです。


 

 

投与時月齢:0歳11ヶ月

 

投与月齢:生後11カ月(生後10カ月でⅠ型の診断。SMN3コピー)

現  在:1歳8カ月

リハビリ(PT,OT,ST各週1通所)、発達支援(週2の親子通園)、大学病院受診(月1の経過観察および体調不良時)

 

<投与前の様子>

【生後5カ月頃】首がすわる。うつ伏せで顔を上げることはできず、寝返り以降の運動発達は未獲得。

【生後6カ月頃】足を触るとなんとなく柔らかく感じ、低緊張と運動発達の遅れが気になっていたが、健診では経過観察となる。

【生後8カ月頃】足を持ち上げて触る、自分で横向きになる、うつ伏せにするとなんとか自分で寝返りがえりをして仰向けに戻る、など少しずつ成長していたものの、発達の遅れが目立ってきたため専門病院を受診。

【生後9~10カ月】遺伝子検査を実施し、結果を待つ頃、下肢を動かすことがほとんど見られなくなる。診断から投与までの1カ月の間には、自力で体の向きを変えることも難しくなるなど、日に日に弱々しくなっていくような印象であり、症状の進行に非常に不安を感じていた。

 

<投与後の様子(できるようになったこと)>

【座位】驚いたのは、それまで一切できなかった床座位が、投与数日後に数秒できたこと。6カ月後には片手支持でも数秒間、保持できるようになり、9カ月経った現在は片手で絵本をめくったりおもちゃで遊んだりも可能に。両手支持なら数分程度、安定して保持できるようになった。

【臥位】約2カ月後、体を捻り、自力で横に向けるように。次第に動きがスムーズになり、今ではゴロゴロと両側に向きを変えながら床を移動できるようになった。仰向けからうつ伏せへの寝返りも成功するようになった。

【上肢】体幹がしっかりするにつれ、上肢の動きも上達。家では簡易的な座位保持椅子を使用しておやつを食べたり、積み木等のおもちゃで遊んだり、お絵かきやシールを貼りなど、活動にもバリエーションが出てきた。最近では食事を自分でスプーンやフォークを使って食べるようになった。

 

<体調面>

呼吸の力が弱く感染症が悪化しやすい。投与後も1~2週間の入院を3度経験、夜間外来に駆け込むこともある。自力で排痰できるほど咳の力は強くないので、気管支炎での入院時は、吸入・吸引といった処置に加え、呼吸リハも取り入れている。今後も、体調管理は課題だが、日々の変化を見逃さないよう気を配りながら、何か兆候があれば早めに対応できるよう、病院側も態勢を整えていただいている。

 

<最後に>

治療前は、誰かが傍にいないと泣いていた子でした。今は遊びの幅が広がり、一人で機嫌良く過ごす時間も増えました。「自分でできる」「動ける」という感覚がやる気や好奇心を刺激し次の動きに繋がる好循環を生んでいるようで、リハビリも家での生活でも、以前よりもいきいきとしています。精一杯活動した後は疲れてよく眠れるようになったように感じ、何より本人の笑顔が増え、表情も豊かになったことが嬉しいです。

9カ月間の変化は本当にゆっくりで、薄皮を一枚一枚重ねるような小さな積み重ねですが、確実に進歩しています。この先わが子がSMAと一生付き合っていくことに悩みや不安が絶えないことは事実ですが、支えて下さる方々とともに成長を実感しながら、前向きに日々を過ごせていることも投与の大きな成果だと感じています。

投与時月齢:1歳11ヶ月

 

<ゾルゲンスマ投与1年後の今>

 Ⅰ型、3歳2ヶ月(確定診断:生後1か月)

 スピンラザ :生後1ヶ月~1歳8ヶ月

 ゾルゲンスマ:1歳11ヶ月

ゾルゲンスマ投与後、リハビリに励んだ1年でした。

訪問PTを週2回、OTを週1回、STを週2回、 通院のPTを月1回、発達支援の通所を週2~3回継続しています。

治療とリハビリの成果で、大きく分けると以下3点の変化を実感しています。

 

①呼吸器を外せる時間が伸びた。

②嚥下が上手になり、唾液や鼻水の貯留がほとんどなく吸引回数が激減した。

③背ばいでの移動距離が伸びた。

 

以前は呼吸器を外せるのは長くても30分~1時間ほどだったのが、現在は1日トータルで3時間ほど外せるようになっています。嚥下が上手になり唾液の垂れ込みが減ったので、呼吸器を外してもゼコゼコと痰がからみ苦しくなる事がありません。呼吸器を外した状態で背ばいをしたり、平台車に乗って部屋の中を移動したり、自由に動けています。背ばいなのは、定頸していないからで す。うつ伏せの状態から首を持ち上げることができません。ゾルゲンスマ投与後も、こればかり は頭の重さもありなかなか難しいところです。体幹のしっかり感は増してきましたが、脊柱側弯の進行も気になっています。

また、スピーチバルブの装着の練習もしています。嫌がるものの、遊びながらであれば休み休み 30分~1時間ほど装着することができています。呼吸器装着時・スピーチバルブ装着時ともに発声も増え、発語はないものの声かけに返事をしたり、テレビを見て声を出して何かお話ししていた り、練習次第で発語も増えていく予感がしています。

一番嬉しいのは、食べ物を食べる楽しみを感じてくれるようになったことです。果物や飴が大好きで、「ちょうだい」のジェスチャーをして欲しがり、口に入れるとモグモグと味わって飲み込 む。健康ならば当たり前にしていることですが、摂食・嚥下の動きはとても複雑で、これができるようになるのは、本当にすごいことだと感動しています。

 

副作用に関しては、肝機能の数値が高いために退院後もステロイドの内服を継続しました。肝機能の数値が落ち着いてきた投与後2ヶ月半頃にステロイドの内服を切りましたが、その後も上がっ たり下がったりが8ヶ月ほど続きました。ですが、ステロイドを内服するほどの高い値になるわけではなく、定期的な採血で自然経過を見ていました。

今は肝機能の数値は下がり止まっており、正常値より高めではあるものの大幅に異常値を示しているわけでもなく、まずまず落ち着いているといった状態です。定期的に心エコー・心電図の検査も行っており、しっかり診てもらっている安心感があります。

この1年を振り返ると副作用の影響が長かったり、何度か風邪もひきましたが、入院することなく元気に家で過ごせたことが本当に嬉しく思います。治療の効果がいつまで続くのかと不安に思うときもありますが、効果の有無に関わらず今後もリハビリが大切なのは変わらないので、リハビリや遊びを通してたくさん体と心の成長発達を促していきたいと思っています。